ミサイル駆逐艦 杭州
PLA NAVY Hangzhou
ロシア生まれの音速娘
<使用キット>
ドラゴン社ソブレメンヌイ級
<実艦解説>
建造が休止していたロシア海軍ソブレメンヌイ級のヴァズニーを中国が買い取り、99年12月25日に引き渡されました。
SA-N-7 SAMによる艦隊防空能力、超音速のSS-N-22 SSMによる対艦能力が特徴です。杭州も含め4隻のソブレメンヌイ級ならびに改良型が、中国に導入されました。最近中国で建造された「052」シリーズは、本級の戦闘情報処理システムを基にしている事からも、中国海軍の水準向上に大きな役割を果たしました。
また、将来建造される中国製空母を基幹とする機動部隊の一員を担う事でしょう。
ただし、1970年代の設計なので戦闘情報処理システムや電子戦能力は西側艦艇に劣ると言われています。
<模型解説>
最近の西側艦艇はステルス製重視の突起の無いすっきりした艦が多く、正直味気ないです。それに対し、ロシア艦は艦橋脇の巨大なミサイル発射機をはじめゴテゴテした装備品が多く、いかにも強そうです。この実用性とかダメージ・コントロールとか置き去りにした艦容は、ドイツ艦にも通じる物があるように思います。
さて今回の杭州ですがキットはドラゴン製で、あまり流通していません。なので少々高価でしたが、購入。
フルハルとの選択式だったり、ロシア艦と中国艦両方のデカールとパーツがあったり、割とサービスしています。
船体の組み立ては、現代艦では珍しい舷窓を錐で空けた以外はスムーズにいきました。
問題は、塗装。なにせ、説明書があてにできません。なにせ、写真でわかるように日本語すら不自由ですから。
■カラーガイド
…ブラヮワとか、ツャイソレッドとか、発音不能です。(汗
結局、世界の艦船2005年9月号のカラー写真等を参考に、船体は明灰白色(35)、甲板は軍艦色(32)にネービーブルーで青みを加えて塗りました。
ヘリ甲板は凸モールドのせいで、デカールが馴染まず手書きで白線を記入。
手すりのエッチングパーツは、他の模型とのバランスを考え付けませんでした。
■前方より
やはり、艦橋脇のSS-N-22 サンバーン対艦ミサイルは目立ちます。
ですが、この無骨な艦容が魅力です。
■後方より
申し訳程度に設置された飛行甲板と、こじんまりしたカモフ対潜ヘリが愛嬌あります。
■要目
■排水量:7,940t(満)
■全長:156m
■全幅:17.3m
■出力:99,500馬力
■最大速力:32ノット
■乗員定数:296名
■搭載機:対潜ヘリコプター(Ka28ヘリックス)×1機
■武装:SA-N-7 SAM単装発射機×2基、SS-N-22 SSM4連装発射機×2基、130mm連装砲×2基、30mmCIWS×4基、RBU-1000 6連装対潜ロケット発射機×2基、533mm連装魚雷発射管×2基