護衛艦 はるな
JMSDF Haruna
国土を見守り続けたヒロイン
<使用キット>
PT社はるな
<実艦解説>
昭和42年度からの3次防で建造されたのが「ヘリコプター搭載護衛艦」です。竣工は昭和48年2月22日。「空母」的な印象を無くすため後部甲板のみをヘリコプター発着艦甲板としたうえ、砲雷科の要請で主砲を二基搭載したため、搭載機数は3機とかなり減少してしまいました。対潜ヘリ3機程度では満足な対潜作戦は不可能であったため、後に新八八艦隊計画(護衛艦8隻+対潜ヘリ8機)が提唱されることになりました。(もっとも、この88という定数自体、あまり戦術的根拠は無いようですが)
なお、「はるな」型は建造年代が古く、ミサイル戦や電子戦に対する能力不足が明かとなったことと艦齢延長のため昭和59年度からFRAM(近代化)改修工事が実施されています。
イージス艦が就役するまでは、海自を代表する「ヒロイン」格の艦で、護衛隊群の旗艦をつとめています。
舞鶴に配備されているため、不審船事件の時にも出動しています。
そのためか、様々な作品に出演しています。漫画「沈黙の艦隊」やアニメ「よみがえる空」などで、その勇姿が見られます。
DDH「ひゅうが」竣工に伴い、平成21年度に退役予定です。しかし、2008年1月現在、DDH「しらね」が火災で深刻なダメージを受けたため、「はるな」は部品取りに使われるようです。
<模型解説>
FRAM改修後を再現した、PT社の比較的新しいキットです。PT社らしい繊細な、良キットです。
ただ、艦上構造物が4辺の壁を組み立てる形式のため、隙間が出来やすい点。
ヘリ甲板の凸モールドが、デカールを貼る際には邪魔な点。
などが、少々問題かもしれません。
塗装は、ニュートラル・グレーを調色しています。案外、これで良い色がでます。
■前方上空より
主砲やアスロックが林立し、巡洋艦のような威風があります。
■後方より
ヘリ格納庫は開状態にして、中にローターをたたんだSH60を設置。
甲板上の海自救難隊仕様のUH-60Jは、「亡国のイージス」の連斬模型のオマケです。
空自航空救難隊仕様なら、アニメ「よみがえる空」の熱いシーンを再現できるのですが。
■要目
■排水量:4,950t(基)
■全長:153.0m
■全幅: 17.5m
■出力:70,000馬力
■最大速力:31.0kt
■乗員定数:370名
■搭載機:対潜ヘリコプター3機
■武装:54口径5インチ単装速射砲2基、アスロック対潜ロケットランチャー1基、短魚雷3連装発射管2基、短SAM発射機1基、高性能20mmCIWS2基