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砲術練習艦 ブレムゼ

K.M.S Bremse
独駆逐艦を育て、果敢に戦った姉


 <使用キット>
 独WSW社 BREMSE

 <実艦解説>
 ■独海軍を再建する「姉」としての誕生
 「ブレムゼ」は、第一次大戦後のベルサイユ条約下で旧式軽巡「ドラッヘ」の代艦として、1932年7月14日に竣工した砲術練習艦です。
 機関は、装甲艦「ドイッチュラン」ト(後のリュッツオー)に搭載予定のMAN社ディーゼル機関を4基搭載。煙突が前後に大きく離れている事からもわかるように、機関部は生残性に長けたシフト配置でした。主砲も、「レーベリヒト・マース」級駆逐艦に搭載予定の1934年型45口径5inch単装砲を4基搭載するなど、後に建造される艦の装備品の試験評価艦としての側面も持っていました。さらには、オーバーハングした艦尾からも推察されるように機雷敷設艦としての能力も持たされていました。海軍が再建途上で艦艇が不足していたために、器用貧乏な艦とされた感があります。
 しかしながら、当時はディーゼル機関を搭載した艦が少なかったため海軍関係者の注目を浴びました。さらには、新装備の運用評価に人員の育成と、独海軍の再建に果たした功績は大きなものがありました。

 ■衝突癖
 1939年に二次大戦が始まったときも、「ブレムゼ」はバルト海で訓練任務に従事していました。そして、11月7日の夜、軽巡「ライプツッヒ」の左舷後部に追突してしまいます。さらに、1940年10月30日には商船「ドナウ」に衝突され艦首が破壊されてしまいます。こうも、衝突事故ばかり起こすのは因縁を感じますが、これは最期まで関わってきます。

 ■ノルウェーへ
 1940年4月、独海軍は総力を挙げてノルウェー侵攻作戦「ヴェーザー演習」を発動します。「ブレムゼ」も、軽巡「ケーニヒスベルグ」を筆頭にした水雷艇・魚雷艇中心のベルゲン攻撃部隊に編入されます。この作戦で、「ブレムゼ」は砲台からの攻撃で艦首を破損しながらも、ノルウェー水雷艇「ステッグ」、砲艦「ティール」、哨戒艇「スマート」等を撃沈し、姉としての貫禄を見せます。
 しかしながら、彼女の妹たる駆逐艦達のうち10隻がフィヨルドで残骸と化し、「リュッツオー」も大破していたのでした…。

 ■駆逐艦よりも駆逐艦らしく
 ノルウェー侵攻後、ただでさえ不足していた駆逐艦が少なくなった結果、「ブレムゼ」は前線に立ち続けることになります。
 新設された北氷洋艦隊に属しての船団護衛です。
 そして、1940年9月、ユーラシア大陸の北端に近いコラ半島を攻略する第6山岳師団を輸送する事になりました。商船2隻に1500名が分乗し、「ブレムゼ」と駆潜艇、Rボート等4隻で護衛するのです。
 
 同じ頃、ソ連への軍事支援船団PQの派遣を計画してた英海軍は、独沿岸船団の襲撃を企図し、軽巡「ナイジェリア」、「オーロラ」、駆逐艦3隻を出撃させていたのでした。
 9月7日深夜、悪天候のため駆逐艦とはぐれた英軽巡2隻は、左舷に国籍不明艦を発見します。これが「ブレムゼ」でした。
 
 「ブレムゼ」の他の小艦艇の武装は、88ミリ砲や対空機銃など英軽巡には意味が無いほどの弱装備でした。そこで、「ブレムゼ」は船団を逃がすため、唯一隻で突撃を開始するのでした。
 英軽巡は、優勢な50口径6inch連装砲3基を主武装とし砲戦力で圧倒的優位。直ちに商船を攻撃しようとしますが、「ブレムゼ」の張った煙幕と悪天候で見失ってしまいます。さらに2本煙突の「ブレムゼ」が駆逐艦に見えたため、魚雷攻撃を警戒して慎重に行動したため、思わぬ手間を取ったのです。
 「ブレムゼ」は巧みな行動で、遠くなったり90メートルの至近距離にまで接近したりと、英軽巡を翻弄します。相次ぐ命中弾で後部が破壊されても、前部の5inch単装砲1門で、英軽巡の50口径6inch砲18門に抵抗し。その1門が破壊されても、20ミリ機銃で抵抗するなど鬼神のような奮闘をします。
 そして、ついに「ブレムゼ」は後部に致命的な衝撃を受け力尽きていまいます。駆けつけた小艦艇に救助されたのは、僅か37名。しかし、彼女の犠牲のおかげで船団は助かります。 二次大戦中の独駆逐艦に戦意に欠ける行動が少なくない中、「ブレムゼ」は駆逐艦よりも駆逐艦らしく勇敢に奮闘したのです。

 また、余談ながら致命傷になった衝撃は、軽巡「ナイジェリア」の衝突によるという説もあり、本当ならつくづく衝突癖のある艦です。


 <模型解説>
 レジン・キット初挑戦たる、本艦。トラブルだらけでした。
 まずは、購入初日に船体の反りを矯正しようとして、船体が切断。台所用洗剤で洗浄後の塗装中に落として、再度切断。
 上記の艦歴にあるように、二度も衝突事故を起こした艦なので呪いかとも思いました。
 また、洗浄が不十分だったのか、レジン・プライマーを使わなかったせいか、塗装がマスキングテープごと剥がれたり。
 キット自体は、独のメーカーのせいか非常にシャープなモールドで好感が持てました。さらに、ガーレジキットでは省略されがちのマスト等の小部品も揃っています。
 ですが、レジンは普通のインジェクションキットよりも硬くて脆いため小部品は強度が無く、ジャンクパーツとしたZ級やPT社装備品のパーツを流用しました。
 塗装は、出雲艦船技研の独艦スタンダートの、ライトグレー(324)と青みを加えた軍艦色です。戦中は迷彩を施した可能性がありますが資料が無いので、そのままとしました。

 ■Z25とブレムゼ
 ブレムゼで育った装備と人員が活かされたZ級駆逐艦。
 育ての姉と、大きく育った妹というところでしょうか。









 ■要目
 ■排水量:1,453t(基)
 ■全長:103.6m
 ■全幅:9.5m
 ■出力:26,000馬力
 ■最大速力:29.0kt
 ■乗員定数:195〜199名
 ■武装:45口径5inch単装砲4基、65口径20mm単装機関砲2基(最終時は8基?)、機雷350個搭載可能

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