戦艦 フランドール
BattleShip Flandre
最凶引きこもりお嬢様
<使用キット>
タミヤ ミズーリ
ピットロード リシュリュー1946
<設定>
戦艦「フランドール」は仏米が共同し米国で建造した戦艦で、「アルザス」級3番艦ですが、設計を大幅に変更しています。
守護騎士艦隊や、巡戦「フェイト」と基本的に同一の世界観です。なので、英仏本土がドイツに占領された世界のビシー・フランス海軍所属です。
詳細は、鋼鉄の黄昏〜引きこもり最凶お嬢様にて。
■主砲
米国の技術指導を受けて作られた、50口径40p砲が3連装3基。米国海軍のSHS(超重量弾)よりは軽量だが、やや重量のある砲弾を使用。フランス海軍特有の大炸薬量による射撃では、その長砲身とあいまり近距離での高い装甲貫徹能力を持つ。「あらゆる物を破壊する」程度の能力を持つとの評判である。
■両用砲
ダンケルク級で採用された13p両用砲は重すぎて回転速度が遅く、対空砲として不向きであるとされた。
そのため、米国の38口径12.7p両用砲を搭載し副砲の代わりとした。ただし、高射管制装置と水上射撃用の測距儀が併設されるなど、米国の新型戦艦に比べると洗練さに欠ける。
■対空兵装
従来のフランス艦と異なり。ボフォース40o機関砲とラインメタル20o単装機銃が主体である。当時、欧州でもドイツ艦を中心にボフォース40o機関砲は導入が進みつつあり、対空兵装に関しては、互換性と能力向上の両方が達成されていた。
■装甲
15度の傾斜を与えられた330ミリの舷側装甲と、150ミリの垂直装甲を持つ。集中防御式の良く考え抜かれた配置であり、46p砲弾にすらある程度耐久可能とされる。
また、エポナイトムースを使用した魚雷・水中弾対策も行き届いている。
■総評
基本的に米国の「アイオワ」級に準じた設計だが、速力より防御と安定性を重視している。特に艦首の浮力が大きく荒天時のピッチングの少なさにより、安定した射撃を可能としている。
手堅い防御に、強力な火力。欧州最強クラスの戦艦であり、本艦を撃破するのは「大和」クラスでも手こずると思われる。
<模型解説>
フランス海軍の戦艦というと4連装砲の前甲板への集中配置を連想します。ところが、計画のみに終わった「アルザス」級は4連装砲ながら前に2基、後ろに1基とバランスよく配備されており、以前から興味を持っていました。さらに、その3番艦の予定艦名が「フランドール」。東方という同人シューティングゲームに出てくる、少々気のふれた吸血鬼のお嬢様と一緒ということで、モチベーションがあがり建造しました。
史実の「アルザス」をそのまま作ろうとすると大変なので、それらしくスマートに見れれば良いというコンセプトで作りました。
なので、「アイオワ」級と「リシュリュー」の気に入っている所を組み合わせた艦になっています。
すなわち、「リシュリュー」の艦首と「ミズーリ」の船体を切断して繋ぎ合わせました。苦労しましたが、船体形状はフランス艦の雰囲気が出たと思います。
艦橋は「ミズーリ」の基部に「リシュリュー」の艦橋をすえました。米国で艤装した設定にしたので、レーダー類は「ミズーリー」の物を使いました。
フランス戦艦は測距儀が大型なので、フォアマストの置き場所には考えさせられましたが、結局真鍮線で作って第一煙突の前に設置しました。
アクセントとして、煙突の間をボートデッキにして、「アリゾナ」のデリックを置きました。いや、元ネタのお嬢様の奇妙な羽みたいに見えないかなあ…と。(苦笑
フランス海軍は史実では開戦してすぐに降伏したためか、米英で改装したもの以外は迷彩を施した艦は無いです。しかし、例によって迷彩をした方がカッコいいと思ってしまい、こうなりました。「アイオワ」の迷彩の準じた塗装で、甲板がデッキブルー代わりのクレオス333。船体は、クレオス308をベースにネービーブルーを明るく調色したもので迷彩しました。
構想は思いつき程度でしたが、大きさが「大和」並みなので意外に時間がかかりました。しかし、スマートな艦容になったので良かったです。
■「大和」と「フランドール」
全長は大差なく、「フランドール」の方がややスマートです。
フランス艦は近代的な重防御であり、50口径40p砲を持つ「フランドール」は充分に「大和」と渡りあえたと思います。